ケナフ1 ケナフ2



ケナフは和紙に向いているか

 実際にケナフの靭皮部を使って紙を作った事があります。ケナフの繊維はとても硬く、紙の材料のパルプにするためには、多量の薬品、水、酸素、エネルギーを使います。環境負荷が高すぎるのでは、と危惧してます。とある和紙屋さんのサイトをのぞいて見たら、「和紙屋さんから見たケナフ」についての見解が載っていて、わが意を得たり、でした。良かったら、参考にしてくださいませ。
 今夏、ある山間部に住む旧友が、小学生のお子さんの夏休みの自由研究で紙作りを一緒にしたそうです。義父さんが「昔は、これで紙を作ったんだ」と教えてくださった近くの山に自生する木の繊維を使ったら細かくしただけで簡単に紙が漉けたそうです。コドモに、「里山が生活に密着した資源の宝庫であること」「日本の生態系にあった植物は、環境負荷が少ないこと」を教える教材として、ケナフよりずっと健全な教材だと思い、感動しました。
 子供の小学校でも、ビオトープやケナフを作ってます。自分がそうだったから断言しますが、公立の先生方は「横並び意識」が強く「よそがやってるから取り敢えず」「流行りだから」くらいの動機で、大した理論的裏付けなしで「環境教育」モドキをしている気がします。もっと突き詰めて考える必要を感じます。
 最近県が、隣町に人工の里山や池を作るという計画を発表しました。言わば「巨大なビオトープ」だそうです。うーん、ゼネコンが雑木林や里山を壊し、今度は、人工的に造成。一粒で二度オイシイ、と言いましょうか、究極のマッチポンプ、と言いましょうか。絶句!


2001.12.20更新分

昨日 今日

inserted by FC2 system