作成日: 07/02/19  

『どろろ』観ました

2007.2.18某シネプレックスにて 


遅ればせながら『どろろ』観ました。
オールド『どろろ』ファンの最大の関心事は、

※百鬼丸は48の妖怪全てを退治して、体全てを取り返すか
※醍醐景光は最後にどうなるか

でした。
 白黒アニメ版では醍醐景光に取り憑いていたのが48匹目の妖怪で、景光もろとも倒すことによって、全ての体を取り戻しました。原作の漫画では、景光に取り憑いていた数匹の妖怪のみを退治し、景光は殺しませんでした。景光は妻とともに去りました。「その後百鬼丸の行方は杳として知れない、、、」といった締めくくりでした。48匹全ての退治は完了しませんでした。 映画版が、どうだったかのネタバレはしません。
 映画は、結構楽しめました。どろろは、原作通り10歳くらいの元気な女の子の方がよいと観る前は思っていましたが、漫画やアニメと違い、実写だと多分痛々しすぎるので、柴咲コウでよかったのかな、と観た後は思いました。漫画にある衰弱したどろろのために母が素手で熱い施粥を運ぶシーンが無かったのも、多分悲惨すぎるからでしょうね。
 オールドファンを裏切る駄作だとは思いません。が、無国籍化には???????です。外国公開への下心ミエミエです。さもしい!『赤ひげ』だって『七人の侍』だって、その普遍性から世界中で受け入れられました。あの無国籍化は単なるゴッタ煮です。宿場町は、ジャバ・ザ・ハットの宮殿みたいだし、醍醐の城は『ハウルの動く城』なみのグロテスクさ。変な馬車に乗っている多宝丸は間抜けに見えました。板門店やベルリンの壁を意識した板門(バンモン)も一応出てきましたが、効果的に使われてはいませんでした。ファンタジーは、一貫した世界観があってこそ人をその世界に入り込んだ気にさせるのです。あれじゃ、入り込めません。原作通り室町末期か戦国時代の日本でよかったと思います。
 次女は「レンタルビデオで観ればいいや」だそうです。

十三夜日記

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